ドラマ『教場(後編)』をご紹介!!
まずは番組公式HPに紹介された内容をご紹介します!!
“教場”と呼ばれる警察学校の教室。冷酷無比な教官・風間公親(かざま・きみちか/木村拓哉)が務める初任科第198期短期課程の教場では、生徒たちが日々、早朝6時起床から激しいトレーニングにさらされている。
何より厳しいのがルール厳守。
その行動は、常に監視体制に置かれ、誰かのミスは連帯で責任を負う。
携帯電話も没収され、外出するためには許可が必要。
そんな辛苦ともいえる究極の試練が待ち受ける警察学校には、様々な背景を持つ生徒たちが様々な動機で集まってきている。
また、警察学校という閉塞(へいそく)した極限状態で生徒たちが抱える葛藤も様々。
「警察学校とは適性のない人間をふるい落とす場である」と考える教官・風間は、生徒がトラブルを抱えた途端、退校届を突きつける非情な男だ。
また、いつも生徒たちに突然理解しがたい指令だけを告げて、その場を立ち去ってしまう。
次々とふるいにかけられる“教場”という名のサバイバルゲームを生き抜くため、生徒たちの秘密と思惑が渦巻き、いろいろな事件が巻き起こっていく…。
“風間教場”のクラスメートは30人。
果たして最後までふるい落とされずに生き残り、何人の生徒が卒業証書を手にすることができるのか?
さらに風間は、生徒たちが起こす事件の複雑に絡み合った真相を解決していくことはできるのか?
そして、生徒たちに非常識ともいえる謎の試練を与え続ける風間の真の狙いとは?
(ドラマ公式HPより引用)
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ドラマ『教場(後編)』のネタバレ・あらすじ!!
南原宛の手紙を預かった宮坂は南原が留守なので部屋の机に置いて帰ろうとしたが南原の趣味である銃の本を手に取り改造図や机の下からビニール袋に入れた銃を見つけてしまった。
宮坂は南原に背後から銃を突きつけられ警察手帳を取られる。
警察手帳を紛失した場合はどんな理由であろうとも退校だと校長から言われている為、宮坂は何をしても上の空で様子がおかしい。
医務室で寝ていた宮坂の様子を見に風間が来ると宮坂は緊張する。
南原から殴られた頭は風呂場の脱衣室で眩暈を起こして打ったと宮坂は嘘を付く。
「入浴したのは705号室の南原に手紙を届けた後か?」と去り際、風間から聞かれる。
どういう意図で聞いてるかは不明だが「はい」と答えた。
授業中、南原の手が汚れている事に気付いた風間は「身だしなみも大切だ」と注意する。
プールでおぼれた人を救助する訓練を行う。
南原は手をケガしていて見学していた。
そこへ風間が南原に「ケガをしたそうだな」と話しかける。
「週末にキャンプに行って友達とふざけてナイフでケガをした」と南原が言うと、風間は「どこのキャンプ場だ?」としつこく聞く。
「実家の近く」と答えても具体的な名前が出て来るまで聞き返す。
場所を知ると「あそこはいい所だ。森が深いから風が気持ちいい」と風間は言い南原は笑顔になる。
そんな中、しのぶは様子がおかしい宮坂の事を「何か隠しているよね?」と心配する。
しのぶは風間に「宮坂が何か苦しんでいるようだ」と相談する。
すると「私も気にかけている。その事についてだが南原について知っている事があれば教えて欲しい」と風間に言われる。
しのぶは南原についてはよく知らないが一度サバイバルゲームに誘われた事だけ伝えた。
「教場で他にも悩んでいる生徒がいたら他にも声をかけて相談にのってやれ。人を傷付けた事がある者は人を守る事ができる」としのぶを褒めていると風間は言う。
翌朝、通常点呼とアナウンスがあった後、風間と宮坂は、制服、制帽で至急、第3教場へ来るようにアナウンスされる。
「昨日の点検教令を休んだのでみんなから遅れをとるから心配だろ?」と風間は補習をしておこうと宮坂に言う。
服装点検や敬礼の練習をする。
最後に「一番重要な点検だ。手帳」と風間が言うと宮坂は「持ってません」と沈んだ声で答える。
手帳貸与式の時の校長の「万が一にも紛失した場合どんな理由があろうとその日にここを辞めてもらいます」という言葉を宮坂は思い出す。
「昨日の朝から左胸のポケットに厚みがない、バレるのが怖くて点検を休んだな?医務室に寝ていたのはその為か?」と風間は何もかもお見通しだった。
風間は警察学校へ入る前に宮坂が小学校の教師だった事の話をする。
風間に教師になった事はこの先役に立つのか聞かれると「小学校で子供に寄り添う事を学んだ。それが警察の仕事に役に立たない訳ない」と宮坂は答えた。
「君に見どころがあるのは確かだ」と風間は確信する。
「警察学校とは何だ?」とこの前と同じような質問をされる。
「適性のない生徒を辞めさせる為ふるいにかける場です」と前と同じように答える。
射撃訓練が始まる。
都築は「TAX」とブツブツ言いながら射撃の練習をしていて気味が悪い。
生徒が射撃練習中に須賀達は寮の部屋を見回りしながら何か探し物をしていた。
射撃訓練後、宮坂と南原は風間に呼ばれ居残りする。
宮坂は訓練中「集中できてなくて構えもまるで出来てない」と注意される。
「南原の射ち方は見事だったので特別に講義して欲しい」と風間は銃の撃ち方について講義して欲しいと提案した。
南原は褒められて得意げに宮坂に説明を始めると風間は「銃が好きなんだな。宮坂は何か紛失したらしいが何か知ってるか?宮坂が無くした物を君は分かるか?君は誰かに見られて困る物を持ってるか?」と風間は、いきなり南原に聞く。
南原は「何のことか?」と惚けた。
そこへ須賀が男子トイレのタンクの中からビニールに入った密造銃を発見し風間に見せた。
指紋が採取済みだった。
「南原、これ君のか?」と風間が袋を南原に見せた。
南原は「知りません」とシラを切る。
以前、南原は手が汚れていて警察官は身だしなみも大切だと言われた事があった。
「金属加工に携わる職人の手の汚れだ」と風間に指摘されキャンプ場近くの病院にも寄り南原の診断書を取り寄せていた。
火傷も伴っていた。
医者は見抜けなかったが風間は「その傷は銃の暴発に寄って受けたものだ」と見破る。
風間はビニールに入った銃を持ち上げ「週末だけでは我慢できず寮に持ち込んだか?」と南原に聞く。
「おもちゃです」と南原は誤魔化そうとするが風間は「そうか?なら人に向けてもいいんだな」と自分の額に銃を当てる。
「宮坂が何故、大事な物を奪われたのか?君の秘密を知ったからだろう?」と言い、まだ風間は自ら自分の額に銃を当てている。
すると今度は「その口止めの為だろう。そして宮坂を辞めさせたかった」と銃口を南原に向ける。
「宮坂の手帳はどこだ?」と風間は銃口を南原に向けたまま詰め寄る。
なかなか白状しない南原に銃をついに威嚇で射ち「どこだ」と風間は逃げ惑う南原を問い詰める。
「音楽室です。すみません。棚と棚の隙間に」とついに白状した。
「ゴメンなさい」と顔を腕で覆ったままへたり込んでいる南原に銃口は向けられたままだったが風間は最後は的に向って引き金を引いた。
「これがおもちゃか?」と南原に吐き捨てるように言う風間の弾は的の真ん中に命中していた。
南原のネームプレートは回収され南原は退校した。
手帳は無事に戻り宮坂は退校を免れたがしのぶは風間に報告しなかった事について「スパイ失格ね」と冷たく言い放つ。
テレビ局が学校に来るという事でインタビューを受ける生徒を投票で決めていた。
菱沼羽津希に決定し羽津希は張り切る。
羽津希は友達の祐奈が元気がない事を心配する。
祐奈は「実家の旅館を兄が継いだが休みなしの働き詰めで体の調子が悪く入院してしまった」と羽津希に打ち明ける。
「モチベーションを上げる方法がある」と羽津希は祐奈にインタビューをし出す。
しかめっ面ではなくて「好きな人があなたに微笑んでると思って」と羽津希がアドバイスすると祐奈の顔は笑顔になる。
「好きな人の前だと魅力的になるの」と言う羽津希はインタビューの練習を続ける。
実家が旅館の祐奈は手話が特技だとの事だった。
「尊敬してる」と「好き」の手話を羽津希は祐奈に教えてもらう。
一方、警察に恨みを持っている都築は風間の過去を調べ回っていた。
「ある警察官に憧れて警察官になりたいと思った」という宮坂に「そんなぬるい事を言ってるからまたやらかすんだ」と都築は冷たい。
羽津希は「母親が県警の幹部だからクビになる心配はない」とタカをくくっていた。
テレビ映りに気を遣いメイクに余念がなく祐奈は自分の引き立て役だとしのぶに話していた。
羽津希は風間でさえも気軽に「私、今日きれいですか?」と話しかける。
インタビューは祐奈の手話を交えて始まった。
「担任は恐い教官だと聞きましたが?」という質問に「尊敬しています」と羽津希は答えた。
テレビで神奈川県警の潜入の様子が流れみんなは喜んで見入る。
「広報誌のモデルも羽津希だ」とみんなが噂する中、祐奈が手話ができる事にみんな感心し「すごいわ」「今度教えて」「祐奈さんって意外と可愛い」と祐奈の評価は上がっていた。
教場当番の羽津希は風間を迎えに行ったが視聴覚教室にいると事務員から聞く。
風間はこの前のテレビ潜入の画像を見ていた。
風間は羽津希に祐奈から教えてもらった手話を教えて欲しいと言い「尊敬してる」という手話を教えてもらうがこの前の映像と手話が違っていた。
祐奈の手話は「好き」という手話だった。
「枝元が勝手にやった事か?」と羽津希は聞かれ「いえ、教官なら気付いてくれると思いました。私の気持ちです」と羽津希は風間に告白する。
近づく風間にOKなのかと思ったら風間は羽津希の顔の前に退校届を出す。
風間は羽津希の問題点を3つ挙げた。
1つ、行動が身勝手で謙虚さに欠ける
2つ、容姿や外見ばかりに気を取られている
3つ、仲間を尊敬できていない
これから羽津希の行動を観察する。
「このまま、ここに居ては困ると判断した場合、退校届を提出してもらう。自分で判断して提出しても構わない。いつにする?明日か?明後日か?何なら今でもいい」と風間に言われてしまう。
「ママが知ったら警察に居られなくなりますよ」と羽津希も抵抗するが「構わん」と風間が動じる事はなかった。
授業で家宅捜索の実習が行われた。
リビングのどこかへ覚せい剤を隠しているという設定で羽津希が捜索する側の責任者と言う設定で実習が始まった。
「信頼している情報屋からソファーの隙間に隠しているとタレコミがあった場合どうする?」という風間の質問に羽津希は「すぐにソファーを探し出して問題ありません」と即答したが祐奈が「違うと思います」と手を挙げた。
「私ならタレコミがあった場所以外の遠い場所から探します。情報屋が信頼できるからこそです。すぐに見つけてしまったら情報屋が容疑者から疑われます」と情報屋を守るためだと意見を述べた。
風間から「枝元が正しい」と言われ羽津希はガッカリする。
次に緊急時を想定した逮捕術の実習が行われる。
「菱沼、やってみたらどうだ?」と羽津希が風間に声をかけられると「相手をします」と祐奈がまた手を挙げた。
小さな声で「真ん中あたりで追いつくから倒れて」と羽津希は祐奈に声をかけるが祐奈は返事をしなかった。
祐奈は倒れるどころか羽津希を倒してしまう。
役を入れ替えても祐奈は羽津希を倒す。
「何か恨みでもあるの?」と羽津希は祐奈を見ながら怒る。
広報誌の表紙を飾る投票が行われた。
羽津希を押さえ祐奈に決まる。
みんなの拍手が巻き起こる中「投票用紙を配り直せ。もう一度、投票してもらう」と風間が言い出す。
「残念だが枝元は代表にはなれない。広報誌のモデルは在校生というのが決まりだ。枝元は今週でここを辞める。実家で働いていたお兄さんが入院した。枝元は実家に戻って旅館を引き継ぐ事にした」と風間が説明すると「本当ですか?どうして黙ってたの?」と羽津希は驚く。
羽津希は風間に退校届を出しに向かった。
嫌味のように「投票のやり直しで表紙のモデルに決まったのにギブアップか?」と風間に言われる。
「どうして祐奈が辞める事を言わずに投票させたんですか?」と羽津希は質問する。
授業でもこっぴどくやられた羽津希はバカにするために風間が祐奈に命じたのかと思っていた。
無効だというのにしつこく祐奈の名前を投票する人物がいたと風間は投票用紙を羽津希に見せる。
退校届の筆跡を見て羽津希が書いた物だと判断した風間は羽津希に「正直に話せ」と言う。
羽津希は「祐奈は優秀です。よく勉強してるし、あの体力は武器になると思います。私じゃない。警察官になるべきは祐奈の方です」と本心を語った。
風間は「問題点の一つ仲間を尊敬できていないという点は解消できた」と退校届を羽津希に返す。
祐奈の退校が決まり視聴覚室で祐奈と羽津希はインタビューの映像を見ながら話をする。
「警察官になるという夢は叶わないから…だから私の気持ちを一緒に連れて行って欲しいの。羽津希は出来る人だから、もっと真剣になって欲しい。約束よ」と祐奈は羽津希と約束する。
最後にモチベーションを上げる方法を羽津希から聞き出す。
それは人に褒められたら褒められた事だけ日記に書くという方法だった。
祐奈は旅館の業務日誌に書くことにすると決めた。
祐奈は羽津希に「もっと一緒に居たかった。警察官になりたかった」と言って泣いた。
「ありがとう」と泣きながら去って行った祐奈を見送り羽津希はもう一度インタビューの映像を見ていた。
何度も「尊敬しています」という所を巻き戻して気が付いた事があった。
「何で祐奈が輝いてたか分かった」という羽津希が気がついたのは祐奈の目に風間が映っていた事だった。
祐奈は泣きながら退校した。
後一週間で卒業となり風間が特別授業を行う事になった。
この授業が事実上、卒業検定で合格は必須だ。
4つのグループに分けられ1班に「日下部、都築、楠本、宮坂、菱沼」と名前が読み上げられた。
それぞれ海とか洞窟とか墓地とか場所が班ごとに異なる。
都築以外退校届を持っている問題児ばかりだと羽津希が呟く。
校長の運転で山道をどんどん車で登って行き、校長は赤い目印を辿って行くように5人に指示する。
川の傍まで行くと風間が待っていた。
「被害者がここで発見された」という想定で人形を置いて現場は再現されていた。
死因は頭部を鈍器のようなもので強打された事による脳挫傷という事で「ここから、どれだけの情報が読み取れるか?」それが風間からの課題だった。
一つの死体から二つの人物像。
「犯人と被害者を推理しろ」と殺人事件の捜査をシュミレーションする。
被害者は所持品をいくつか持っているので調べて徹底的に考え抜くようにと言われる。
リーダーは都築が指名された。
「現場に臨場する時の注意点を忘れるな。どんな事件でも被害者は常に苦しんでいる。遺族になったつもりで捜査に当たって欲しい。明日の正午、迎えにきた時、捜査結果を発表してもらう。以上」と風間は5人を山に置き去りにして去って行く。
5人は早速人形の捜査を始める。
名前は「警察一郎」と服に書かれていた。
煙草とライターと馬券と26000円の現金を所持していた。
クレジットカードは持っておらず時計は高級品じゃなかった。
ライターから指紋を採取する。
時計を左手にはめているので右利きだと日下部は言うと「右利きじゃない人も左手にはめる人もいる」と都築は反論するが靴の紐の結び方で右利きだと判明する。
「顔見知りなら犯人の顔潰したりするから行きずりの犯行かなあ?」としのぶは考える。
羽津希は銀行の友達が来た人の情報が分かると聞いた事を話す。
お札から食用油の臭いがする事から被害者の職業は飲食店の調理師で、ライターに彫ってあるアベリアという花の花言葉は「強運」で馬券を所持しているという事は普段から競馬場に出入りしていたと推測された。
犯人像については、みんな検討がつかなかった。
一晩、焚火しながら5人はこの半年間を振り返る。
決して自分は強くなく誇れる人間ではない事をそれぞれ語るが半年間で変わった事だけは確かだ。
都築は風間の事を調べていたが風間が刑事の時に部下の刑事が重傷を負い風間の目もその時、失明したという事を知っていた。
翌日、風間がやって来て捜査報告をした。
「競馬場に出入りしていた事と厨房で働いていた事は正解だ。次に犯人像についてはどうだ?」と聞かれた。
都築が「犯人は被害者と顔見知りと思われます。何故ならこれが被害者の物ではないから」とライターを見せる。
右手で持った時と左手で持った時の操作をする。
靴ひもの結び方から被害者は右利きの為ライターを使っていた人は左利きの人だと推理した。
ギャンブル場の物の貸し借りは嫌がられるという事だが「運を貸す」「ツキを借りる」と賭け事では忌み嫌われる。
ライターの貸し借りがあったという事は犯人は競馬場での顔見知りで顔見知りだから、わざわざ山奥に遺体を捨てたと推測する。
「被害者の交友関係を調べれば犯人の手掛かりがつかめる」としのぶが付け加えた。
「正解だ」と風間は告げたが「それで?それで終わりか?」と聞く。
「以上です」と言い続きがない事を知ると「卒業検定は失格だ。全員、今日中に退校届を出すように。以上」と風間は立ち去る。
5人は学校へ帰ると所定の書類を持って第3教場へ集合するようにと放送で呼ばれる。
風間から「他の3つの班は課題をクリアし合格した」と知らされる。
「捜査の件で新たに報告する事は?忘れていた事はないか?」と質問される。
訳が分からず、しのぶは退校届を机の上に出そうとすると「出す事ない。自分の行き先を人に決めさせるのか?」と止められた。
「この班のリーダーは都築。君だったな。成績トップの君がいて何をしてた?君は私の事を調べてたな。過去に何があったのか。無駄な事案に時間を割いてこの体たらくか?君には失望した。君はリーダー失格だ」と都築は酷い言われようだった。
「都築、君のお父さんも会社のリーダーだったみたいだな?」と風間は関係ない都築の父親の事を話しだす。
卒業文集を読んでの話のようだった。
都築の父親は工場の社長だった。
都築は父親が小さい頃から「税金が高い」という不満を漏らしているのを聞いて育った。
なので拳銃を撃つ練習の時「TAX」と叫びながら撃っていたのだ。
「弾丸はタダではなく税金で賄われたものだ。県民の血税を無駄遣いする訳にはいかない。弾丸は税金。ならば撃つ時は一発必中でなければならない」と文集には書かれ風間は感心したとの事だった。
「正しい考えで君は立派だ」と言いながら都築の父親を風間は貶し始める。
都築の父親の会社は経営が苦しくなり税金も払えなくなり工場は潰れた。
しかし、今は年金で競艇に入り浸っている事を風間は調べていた。
風間は「父親もリーダー失格だ。できの悪いのは父親似で親子そろってクズ」とまで言う。
「言い過ぎだ」と宮坂が言い出すと「黙れ」と風間は制止する。
しのぶは「行こう。都築さん。こんな所、辞めよう」とついに席を立って教室を出ようとした。
そして「何言われてもいいけど親の悪口を言われる筋合いはない」としのぶは憤る。
「警察官を殴っていたとしたら?」と風間は言い出す。
不起訴だったが逮捕記録が残っていた事まで知っていた。
都築の父親は「税務署の職員と揉めて止めに入った警察官を殴った。カーっとなったら人を殴る困った人だ」と言う。
「気に入らないから殴る。君が警察官を嫌いな理由もその程度だろ?どっかで注意されてムカついた。それから何となく気に入らない。君の手錠は君の為の物だ。カーっとなって人を殴ったらその手錠を自分の手首にうて」と風間は都築を煽る。
都築は風間をロッカーに押し付け「ふざけんなよ。何なんだよ」と殴りかかろうとするが、反対に押さえ込まれ「親が親なら子も子だな」と言い放つ。
「あんたはオヤジの何知ってるんだ?」と今度は都築が父親の事を話しだす。
休みなく何年も油にまみれて働いてきた。
遊んでもらった記憶なんかない。
「それでも自慢のオヤジだった」と父親の事を尊敬しているようだった。
それでも不況が続いて税金を払えなくなって高利貸しから金を借り、その利子も払えなくなり税務署の役人が来るようになり「税金が払えないなら工場の機械を差し押さえる」と言われ土下座して「待ってくれ」と頼んでいた父の姿を都築は見ていた。
高利貸しが「金を返せ」と上がり込み、役人は「うちが先だ」と喚き散らす家の中で高利貸しと役人が揉みあいになった。
父はそれを止めに入っただけだった。
パトカーが来て警官は何も聞かず父を連れて行った。
「騒ぎを起こすな」「役人に逆らうな」と言うだけだった。
機械は運ばれ金貸しは金を奪っていった。
それですべてを失った。
「オヤジは手を出していない。オヤジは悪くない」と涙ながらに都築は訴える。
それが都築が警察を恨む理由だった。
しかし風間は「君は嘘つきだ。なら何故、警察学校に入った?知りたいのは本当の事だ」と意外な事を言った。
「本当は何を思った?何を思ったか聞いてる」と風間は質問する。
パトカーに乗せられる時父親は「こんな事があって良いのか?誰か助けてくれ」と叫んでいた。
「それを聞いてどう思った?」と風間は怒鳴るように質問を繰り返す。
「警察は何で助けてくれない。何で味方になってくれない?俺は苦しむ人の傍に立つようなそういう警察官になりたいんだ」と都築は風間に煽られ泣きながら質問に答えた。
「君のような警察官を待ってる人が沢山いる」と風間は都築に告げる。
羽津希は風間に「教官、昨日言いましたよね。どんな事件でも被害者は苦しんでいる。遺族になったつもりで捜査にあたれって。もし、あの被害者が本当に人間だったら何十年も生きてきたし家族や友人もいた」と話す。
「私達は捜査報告の最後にこう言うべきでした。被害者はさぞ無念だったでしょうと」としのぶも付け加えた。
「決して忘れるな。苦しんでいる人の声に耳を傾ける事、それが警察官の仕事だ」と風間は最後に忠告する。
5人は涙を流しながら風間の話に聞き入る。
「返事は?」と風間が2回催促し、ようやく「はい」と5人は返事をした。
「全員、合格だ。卒業を認める」と風間が教室を去った後も5人は何も言わず、しばらく佇む。
いよいよ卒業式の日がきた。
一人、一人名前が呼ばれ元気よく生徒は返事する。
30名だった生徒は25名で卒業式の日を迎えた。
風間は生徒、一人一人に敬礼し握手し一言ずつ声をかける。
「すまなかった。お父さんについての発言は撤回する」と都築に風間は謝罪する。
都築は「自分の意思を言葉にできました」と感謝しているようにも見えた。
何度も死にかけた宮坂には「死ぬなよ」と声をかけた。
宮坂は学校を卒業し平田の父親の交番を訪れた。
平田の父に宮坂は卒業証書を見せると笑顔で親指を立てて笑ってくれた。
それぞれ交番勤務が始まり様々な人への対応をみんな頑張っていた。
しのぶは亡くなった恋人のお墓に報告しに行っていた。
一方、祐奈は「旅館の女将が板に付いてきた」と近所のおまわりさんに褒められていた。
旅館で話ができないお客さんがいると手話で対応していた。
羽津希に言われた通り「褒められ日記」はモチベーションをあげる為実践していてノートは既に2冊目に入っていた。
沙織はカフェで笑顔で接客していた。
宮坂は小学生の話を一人一人聞いてあげる優しいおまわりさんになっていた。
日下部は家族の為に昇給の勉強を頑張っていた。
風間は今日も退校届を持ち歩き教官として生徒をふるいにかけていた。
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まとめ
ドラマ『教場(後編)』のネタバレ・あらすじをご紹介しました。